医薬経済オンライン

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Dear Tomorrow 新しいヘルスケアマーケティング

時代が求める「患者に寄り添う」ケア

第88回 外来機能分化の方向性とその将来は?

ジョージメイスン大学大学院(バージニア州)パブリックヘルス専攻 堀玲子

2020年12月15日号

 競合との差別化を前面に押し出したい従来の新製品マーケティング戦略では、いかに新製品の有効性メリットをプッシュするかが長い間のカギだった。最近では医師や患者を対象とする小規模な市場調査でも、スポンサーである製薬企業は、自社製品の有害事象などに関するユーザーの発言や報告に敏感だ。発生例があれば即座に対応しなくてはならない。調査に関わるインタビュアーもその新製品の有害事象に関する事前研修が必要とされている。つまり、それだけ現場からの副作用報告に目を配ることが求められているのだ。  外来でも主治医に言えない副作用の悩みを抱えている患者は少なくない。病院やクリニックの診察時間内では、患者自ら副作用の懸念について細かく報告する機会は滅多にない。とくに抗がん剤治療などを終えて地域のかかりつけ病院やクリニックに戻ってきた患者のその後の長期フ...  競合との差別化を前面に押し出したい従来の新製品マーケティング戦略では、いかに新製品の有効性メリットをプッシュするかが長い間のカギだった。最近では医師や患者を対象とする小規模な市場調査でも、スポンサーである製薬企業は、自社製品の有害事象などに関するユーザーの発言や報告に敏感だ。発生例があれば即座に対応しなくてはならない。調査に関わるインタビュアーもその新製品の有害事象に関する事前研修が必要とされている。つまり、それだけ現場からの副作用報告に目を配ることが求められているのだ。  外来でも主治医に言えない副作用の悩みを抱えている患者は少なくない。病院やクリニックの診察時間内では、患者自ら副作用の懸念について細かく報告する機会は滅多にない。とくに抗がん剤治療などを終えて地域のかかりつけ病院やクリニックに戻ってきた患者のその後の長期フォ

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