躍動するヘルスデータサイエンス
明らかに、男の「後悔」は大きい
第12回 DRS分析結果、女性は「信頼関係」を大切にする
独立行政法人国立病院機構東京医療センター 政策医療企画研究部 臨床疫学研究室 研究員 丹野清美
2020年12月15日号
「もしかして、意思決定にも性差の違いがあるのでは?」
前回(11月15日号)紹介したように、筆者は意思決定の「後悔」に影響する因子を分析で確認し、そこで得られた科学的知見から、次の研究の対象患者を決めようと決心した。筆者がある市民講座で偶然目にした、聴講者の男女の行動の違いがヒントになった。
この分析の仮説は2つある。
・仮説1:患者特性はRegret(後悔)に影響する。
・仮説2:Regret(後悔)は、患者特性からRegretに直接影響している効果(直接効果)よりも、患者特性がQOL(「身体的健康(PCS)」と「精神的健康(MCS)」)を通してRegretに影響を及ぼしている間接的な効果(間接効果)のほうが大きい。
これらの仮説をもとにパス図(前回図2)を作成し、構造方程式モデリングによるパス解析を行った。パス解析は、仮説を検証すること...
「もしかして、意思決定にも性差の違いがあるのでは?」
前回(11月15日号)紹介したように、筆者は意思決定の「後悔」に影響する因子を分析で確認し、そこで得られた科学的知見から、次の研究の対象患者を決めようと決心した。筆者がある市民講座で偶然目にした、聴講者の男女の行動の違いがヒントになった。
この分析の仮説は2つある。
・仮説1:患者特性はRegret(後悔)に影響する。
・仮説2:Regret(後悔)は、患者特性からRegretに直接影響している効果(直接効果)よりも、患者特性がQOL(「身体的健康(PCS)」と「精神的健康(MCS)」)を通してRegretに影響を及ぼしている間接的な効果(間接効果)のほうが大きい。
これらの仮説をもとにパス図(前回図2)を作成し、構造方程式モデリングによるパス解析を行った。パス解析は、仮説を検証することが
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