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眺望 医薬街道

後発品の信用失墜を招いた小林化工

近藤正觀

2021年1月1日号

 小林化工が後発品製造の信用を失墜させる事態を12月に生じさせた。同社は後発品を主に手掛ける中堅の製薬会社で、20年3月期売上高は約370億円、従業員は約800人いる。政府は医療費抑制の手段として、後発品の使用促進を進め、20年9月末の数量シェア80%以上を掲げていた。薬価調査の結果は78.3%と、概ね目標どおりにシェアを伸ばしてきた。そんななかで小林化工は「爪水虫の治療薬に睡眠剤の混入」という、あってはならない間違いを犯した。 医薬品の製造販売には国から製品ごとの「製造販売承認」を受けなければならない。承認は会社ごとだが、製造の品目許可は製造所ごとに受ける。承認と許可が一対となって医薬品の製造が可能となる。製造所の製造許可の要となるのがGMPである。医薬品医療機器法ではこのGMP証明のない工場では医薬品製造ができない。都道府県はこのGMPに準拠して医薬品を製造して...  小林化工が後発品製造の信用を失墜させる事態を12月に生じさせた。同社は後発品を主に手掛ける中堅の製薬会社で、20年3月期売上高は約370億円、従業員は約800人いる。政府は医療費抑制の手段として、後発品の使用促進を進め、20年9月末の数量シェア80%以上を掲げていた。薬価調査の結果は78.3%と、概ね目標どおりにシェアを伸ばしてきた。そんななかで小林化工は「爪水虫の治療薬に睡眠剤の混入」という、あってはならない間違いを犯した。 医薬品の製造販売には国から製品ごとの「製造販売承認」を受けなければならない。承認は会社ごとだが、製造の品目許可は製造所ごとに受ける。承認と許可が一対となって医薬品の製造が可能となる。製造所の製造許可の要となるのがGMPである。医薬品医療機器法ではこのGMP証明のない工場では医薬品製造ができない。都道府県はこのGMPに準拠して医薬品を製造してい

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