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医工連携

世界最小級のECMOを開発

医工連携の実践者36 福田誠・近畿大学准教授

2021年1月15日号

 COVID―19(新型コロナウイルス感染症)で重症肺炎を起こした患者の命をつなぐため、ECMO(体外式膜型人工肺)という装置が使われていることは、いまや一般常識となった。  ECMOの入口側から出口側へ向かってポンプで圧力をかけ、内蔵された中空糸膜の内腔部分に酸素、吸い出した患者の血液を外側に流すと、ガスは膜を透過し、結果的に血液中の二酸化炭素と酸素が交換される。そうやって酸素濃度が上がった血液を患者の体内に戻す。重症肺炎だけでなく、心臓手術などの際にも用いられ、患者の命をつないでいる。  この用途ゆえ、期待通りのガス交換性能を発揮しないようなことがあったら患者の生命は直ちに危機に瀕する。日本心臓血管外科学会のワーキンググループが16年に報告したところでは、成人に使用した場合の0.03%、小児の0.17%で、性能を発揮できなく...  COVID―19(新型コロナウイルス感染症)で重症肺炎を起こした患者の命をつなぐため、ECMO(体外式膜型人工肺)という装置が使われていることは、いまや一般常識となった。  ECMOの入口側から出口側へ向かってポンプで圧力をかけ、内蔵された中空糸膜の内腔部分に酸素、吸い出した患者の血液を外側に流すと、ガスは膜を透過し、結果的に血液中の二酸化炭素と酸素が交換される。そうやって酸素濃度が上がった血液を患者の体内に戻す。重症肺炎だけでなく、心臓手術などの際にも用いられ、患者の命をつないでいる。  この用途ゆえ、期待通りのガス交換性能を発揮しないようなことがあったら患者の生命は直ちに危機に瀕する。日本心臓血管外科学会のワーキンググループが16年に報告したところでは、成人に使用した場合の0.03%、小児の0.17%で、性能を発揮できなくな

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