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QOLが影響する「後悔」

第13回 日本語版DRS、パス解析結果でわかったこと

独立行政法人国立病院機構東京医療センター 政策医療企画研究部 臨床疫学研究室 研究員 丹野清美

2021年1月15日号

 今回は、前回紹介したパス解析の結果(図)を再掲し、仮説2について解説する。パス図に挙げた患者要因は、「性別(男性、女性)」「年齢(連続変数)」「術式(開腹手術、腹腔鏡下手術)」「術後合併症(なし、あり)」だ。QOL(「身体的健康」(PCS)と「精神的健康」(MCS))は点数が高いほど高く、アウトカムの後悔(Regret)も、点数が高いほど大きい、という解釈となる。 ・仮説2:後悔(Regret)は、患者特性からRegretに直接影響している効果(直接効果)よりも、患者特性がQOL(PCSとMCS」)を通してRegretに影響を及ぼしている間接的な効果(間接効果)のほうが大きい。  仮説2の結果は、「後悔は患者特性からの直接効果より、QOL(PCS、MCS)を介した間接効果のほうが大きかった」である。 心と身体の間接効果  加齢に伴う心理的変化は、精神...  今回は、前回紹介したパス解析の結果(図)を再掲し、仮説2について解説する。パス図に挙げた患者要因は、「性別(男性、女性)」「年齢(連続変数)」「術式(開腹手術、腹腔鏡下手術)」「術後合併症(なし、あり)」だ。QOL(「身体的健康」(PCS)と「精神的健康」(MCS))は点数が高いほど高く、アウトカムの後悔(Regret)も、点数が高いほど大きい、という解釈となる。 ・仮説2:後悔(Regret)は、患者特性からRegretに直接影響している効果(直接効果)よりも、患者特性がQOL(PCSとMCS」)を通してRegretに影響を及ぼしている間接的な効果(間接効果)のほうが大きい。  仮説2の結果は、「後悔は患者特性からの直接効果より、QOL(PCS、MCS)を介した間接効果のほうが大きかった」である。 心と身体の間接効果  加齢に伴う心理的変化は、精神的

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