医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

現実直視で「実力」が試される21年

DXやITの推進以外にも課題山積

クレディ・スイス證券 酒井文義

2021年2月1日号

 新型コロナウイルス禍の20年を振り返ると医薬品業界は期待を裏切ったと言えるのではないだろうか。新型コロナのワクチンや治療薬の開発では欧米大手やバイオベンチャーはもとより、中国にも遅れをとった。当初は「アビガン」などの抗ウイルス薬の緊急承認や早急なワクチン開発に向けて、政治・行政と業界が一致団結して動くとみられたが、感染拡大が加速するなかで尻つぼみに終わった。  株式市場は、前半はコロナ禍による景気の落ち込みが懸念されるなかデフェンシブ性が評価される局面となったが、後半は金融緩和とワクチンの開発進展などで景気回復への期待が高まり、医薬品や医療機器などのデフェンシブなセクターは総じて見送られた。そのなかで、中外製薬や第一三共の株価は大幅に上昇し存在感を発揮したが、株式市場の主役に躍り出たのはヘルステックの寵児とされるm3だった。 ...  新型コロナウイルス禍の20年を振り返ると医薬品業界は期待を裏切ったと言えるのではないだろうか。新型コロナのワクチンや治療薬の開発では欧米大手やバイオベンチャーはもとより、中国にも遅れをとった。当初は「アビガン」などの抗ウイルス薬の緊急承認や早急なワクチン開発に向けて、政治・行政と業界が一致団結して動くとみられたが、感染拡大が加速するなかで尻つぼみに終わった。  株式市場は、前半はコロナ禍による景気の落ち込みが懸念されるなかデフェンシブ性が評価される局面となったが、後半は金融緩和とワクチンの開発進展などで景気回復への期待が高まり、医薬品や医療機器などのデフェンシブなセクターは総じて見送られた。そのなかで、中外製薬や第一三共の株価は大幅に上昇し存在感を発揮したが、株式市場の主役に躍り出たのはヘルステックの寵児とされるm3だった。

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