医工連携
チップ上に生体モデル
医工連携の実践者37 亀井謙一郎・京都大学准教授
2021年2月1日号
動物の細胞は、体内ネットワークから切り離されると、その本来の機能を失う。このため、iPS細胞から多くの臓器細胞を分化させられるようになった現在でも、培養細胞を用いるだけでは、薬の効き目や毒性などを正しく調べることが困難だ。
複数の培養臓器組織を接続して疑似的な生体をつくったら、その課題を克服できないか。そんな発想で、ヒトiPS細胞から複数の臓器細胞を培養することができ、それら複数組織がマイクロ流路で接続されるチップ状のデバイス「ボディ・オン・チップ」を、コンピュータの回路をつくるときなどに用いる微細加工技術の応用で開発したのが、亀井謙一郎・京都大学物質-細胞統合システム拠点(アイセムス)准教授(写真)だ。最初の論文を17年に国際学術雑誌『Small』で発表、以降も着実に研究を進めている。
「京大アイセムスって何?...
動物の細胞は、体内ネットワークから切り離されると、その本来の機能を失う。このため、iPS細胞から多くの臓器細胞を分化させられるようになった現在でも、培養細胞を用いるだけでは、薬の効き目や毒性などを正しく調べることが困難だ。
複数の培養臓器組織を接続して疑似的な生体をつくったら、その課題を克服できないか。そんな発想で、ヒトiPS細胞から複数の臓器細胞を培養することができ、それら複数組織がマイクロ流路で接続されるチップ状のデバイス「ボディ・オン・チップ」を、コンピュータの回路をつくるときなどに用いる微細加工技術の応用で開発したのが、亀井謙一郎・京都大学物質-細胞統合システム拠点(アイセムス)准教授(写真)だ。最初の論文を17年に国際学術雑誌『Small』で発表、以降も着実に研究を進めている。
「京大アイセムスって何?」
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