次世代の未来を奪う罰則規定なぜリベラルは猛反対しないのか

鳥集徹の口に苦い話〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜

第127回

鳥集徹

2021年2月1日号

　新型コロナウイルスに対する集団ヒステリーは、とうとうここまで来たか。政府は新型コロナ対策に関する特別措置法などの改正案を示し、知事の営業時間短縮・休業の命令に違反した事業者に50万円以下の過料を科す方針だという。また、感染症法も改正して、入院拒否の事例に対して、懲役や罰金を可能にする。　エボラ出血熱や新型ペストが流行して、子どもや若者までがバタバタ死んでいるというならわかる。しかし、冬に入って新型コロナの重症者が増えたとはいえ、死亡者はインフルエンザや肺炎にかかっても亡くなるリスクのある高齢者や重い基礎疾患のある人たちが多くを占める。　そのような人たちの死も軽視すべきでないのは当然だが、だからといって、新型コロナは過料を科してまで、人々を押さえつける必要のある感染症だろうか。子どもや若い人たちにとって新型コロナ... 　新型コロナウイルスに対する集団ヒステリーは、とうとうここまで来たか。政府は新型コロナ対策に関する特別措置法などの改正案を示し、知事の営業時間短縮・休業の命令に違反した事業者に50万円以下の過料を科す方針だという。また、感染症法も改正して、入院拒否の事例に対して、懲役や罰金を可能にする。　エボラ出血熱や新型ペストが流行して、子どもや若者までがバタバタ死んでいるというならわかる。しかし、冬に入って新型コロナの重症者が増えたとはいえ、死亡者はインフルエンザや肺炎にかかっても亡くなるリスクのある高齢者や重い基礎疾患のある人たちが多くを占める。　そのような人たちの死も軽視すべきでないのは当然だが、だからといって、新型コロナは過料を科してまで、人々を押さえつける必要のある感染症だろうか。子どもや若い人たちにとって新型コロナは、

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