医薬経済オンライン

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現場が望む社会保障制度

上手な医療のかかり方は可能か?

第69回

ニッセイ基礎研究所主任研究員 三原 岳

2021年2月1日号

 新型コロナウイルスの感染拡大から1年。重篤な患者を受け入れる専門医療機関は神経質な展開を強いられる一方、多くの医療機関は患者の減少を受けて、経営悪化に見舞われており、こうした患者の受療行動の変化を受けて、「無駄な外来が減った」とか、「受診が適正化した」という意見をときどき、耳にする。  ただ、これは院内感染を恐れる患者が受診を控えているためであり、それまでの受診を「無駄」と反省しているわけではない。むしろ、患者―医師の間では情報格差が大きく、患者は医療の質を評価し得ないため、適切な受療行動が難しい面がある。  こうした受療行動の関係で言うと、厚生労働省は19年度から国民に対し、「上手な医療のかかり方」の必要性を促している。これは夜間・休日よりも日中に受診したり、いきなり救急車を呼んだりしない受療行動を呼び...  新型コロナウイルスの感染拡大から1年。重篤な患者を受け入れる専門医療機関は神経質な展開を強いられる一方、多くの医療機関は患者の減少を受けて、経営悪化に見舞われており、こうした患者の受療行動の変化を受けて、「無駄な外来が減った」とか、「受診が適正化した」という意見をときどき、耳にする。  ただ、これは院内感染を恐れる患者が受診を控えているためであり、それまでの受診を「無駄」と反省しているわけではない。むしろ、患者―医師の間では情報格差が大きく、患者は医療の質を評価し得ないため、適切な受療行動が難しい面がある。  こうした受療行動の関係で言うと、厚生労働省は19年度から国民に対し、「上手な医療のかかり方」の必要性を促している。これは夜間・休日よりも日中に受診したり、いきなり救急車を呼んだりしない受療行動を呼びか

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