上昌広の日本医療の診立て
日本のクラスター対策は失敗 肝は「無症状感染者」の捕捉だ
第5回
医療ガバナンス研究所理事長
2021年2月1日号
新型コロナウイルス感染症の拡大が止まらない。実は東アジアでコロナ感染が全土に蔓延しているのは日本だけだ。日本は何を間違えたのだろう。私はそれは、「クラスター対策」だと考えている。本稿で解説したい。
クラスター対策の中核は「積極的疫学調査」だ。感染者を発見したら、保健所が濃厚接触者を探し出し、PCR検査を実施する。もし感染していれば、さらに濃厚接触者を探し、芋づる式に感染者を見つける。「日本モデルの成功」は、この調査にあると報じられてきた。
ただ、感染クラスターの調査は、世界のどこでも実施している標準的な感染対策だ。違いはやり方である。日本以外では感染者が見つかると、その後、接触した人を洗い出し、実際に発症するか調査するが、日本では、感染者の過去の行動を調べ、濃厚接触者を探し出し、彼らを検査する。厚労省は、積極的疫...
新型コロナウイルス感染症の拡大が止まらない。実は東アジアでコロナ感染が全土に蔓延しているのは日本だけだ。日本は何を間違えたのだろう。私はそれは、「クラスター対策」だと考えている。本稿で解説したい。
クラスター対策の中核は「積極的疫学調査」だ。感染者を発見したら、保健所が濃厚接触者を探し出し、PCR検査を実施する。もし感染していれば、さらに濃厚接触者を探し、芋づる式に感染者を見つける。「日本モデルの成功」は、この調査にあると報じられてきた。
ただ、感染クラスターの調査は、世界のどこでも実施している標準的な感染対策だ。違いはやり方である。日本以外では感染者が見つかると、その後、接触した人を洗い出し、実際に発症するか調査するが、日本では、感染者の過去の行動を調べ、濃厚接触者を探し出し、彼らを検査する。厚労省は、積極的疫学
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