医工連携
がんへRNA運ぶポリマーを開発
医工連携の実践者38 宮田完二郎・東京大学准教授
2021年2月15日号
病気を分子レベルまで突き詰めると、必要なタンパク質がつくられなくなっているか、逆に過剰につくられているかが多くの原因になっている。よって、治療のターゲットとなる。足りないタンパク質を補う方法はさまざま考えられる一方、過剰につくられるのを防ごうとするなら、分子生物学的手法にならざるを得ない。
細胞内でタンパク質がつくられる際、リボソームにmRNAが取り付いてアミノ酸の鎖へと翻訳されていく。そしてDNAやRNAなど核酸は化学合成できる。ならば、目的のタンパク質をコードしているmRNAに相補的な1本鎖のDNAやRNAを化学合成し、細胞内へ送り込んでmRNAを捕まえてしまえば、リボソームに取り付けなくなって、タンパク質がつくられるのも妨害できる理屈だ。
なお、DNAで妨害するなら、転写されて細胞質へ出てくるmRNAと同じ量だけ送り込む必...
病気を分子レベルまで突き詰めると、必要なタンパク質がつくられなくなっているか、逆に過剰につくられているかが多くの原因になっている。よって、治療のターゲットとなる。足りないタンパク質を補う方法はさまざま考えられる一方、過剰につくられるのを防ごうとするなら、分子生物学的手法にならざるを得ない。
細胞内でタンパク質がつくられる際、リボソームにmRNAが取り付いてアミノ酸の鎖へと翻訳されていく。そしてDNAやRNAなど核酸は化学合成できる。ならば、目的のタンパク質をコードしているmRNAに相補的な1本鎖のDNAやRNAを化学合成し、細胞内へ送り込んでmRNAを捕まえてしまえば、リボソームに取り付けなくなって、タンパク質がつくられるのも妨害できる理屈だ。
なお、DNAで妨害するなら、転写されて細胞質へ出てくるmRNAと同じ量だけ送り込む必要
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