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「性差」をより深く掘り下げる

第14回 女性の抱える背景により後悔は違うか

独立行政法人国立病院機構東京医療センター 政策医療企画研究部 臨床疫学研究室 研究員 丹野清美

2021年2月15日号

 後悔にダイレクトに影響する要因は「性差」であった。前回までの分析結果から、筆者は「『性差』に特化した疾病に研究対象を絞り、もっと丁寧に探ろう」と決めた。  海外の心理学分野の研究では、意思決定者の積極性と意思決定後の後悔の関係、意思決定者の過去の経験や意思決定時の状況と意思決定後の後悔の大きさの違いなど、さまざまな実証研究がされていた。日本では、乳がんにおける手術決定までの患者の意思決定の構造や術式選択のプロセス研究などが報告されているが、ほとんどが質的分析であり、量的分析による意思決定プロセスの調査はなかった。  前回の分析では、患者要因は患者の年代や性別といった背景と診療要因のみであり、心理的な要因は入っていなかった。今回は、意思決定プロセスにおける女性患者の心理的な要因も加えた検証を行うことにした。筆者は「...  後悔にダイレクトに影響する要因は「性差」であった。前回までの分析結果から、筆者は「『性差』に特化した疾病に研究対象を絞り、もっと丁寧に探ろう」と決めた。  海外の心理学分野の研究では、意思決定者の積極性と意思決定後の後悔の関係、意思決定者の過去の経験や意思決定時の状況と意思決定後の後悔の大きさの違いなど、さまざまな実証研究がされていた。日本では、乳がんにおける手術決定までの患者の意思決定の構造や術式選択のプロセス研究などが報告されているが、ほとんどが質的分析であり、量的分析による意思決定プロセスの調査はなかった。  前回の分析では、患者要因は患者の年代や性別といった背景と診療要因のみであり、心理的な要因は入っていなかった。今回は、意思決定プロセスにおける女性患者の心理的な要因も加えた検証を行うことにした。筆者は「日本

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