医薬経済オンライン

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遅滞する医薬品の費用対効果評価

企業に厳しく、「身内」に甘い運用への疑問

2021年3月1日号

 鳴り物入りで始まった医薬品の費用対効果評価制度が、スピード感を欠いている。19年4月に制度化され、標準的期間(最大18ヵ月)を経て、20年中には価格調整に至っているはずだった。だが、21年になって2ヵ月が経過した現在も、評価に基づいて薬価を改めた品目はひとつもない。  最新の状況は、2月10日の中央社会保険医療協議会総会に示された(表)。先行するのは、グラクソ・スミスクラインの慢性閉塞性肺疾患(CОPD)治療薬「テリルジー」、ノバルティスファーマのCAR―T細胞療法「キムリア」の2品目になる。この2品目の総合的評価が3月中に判明する流れだ。  総合的評価以降の運用に関しては、同じ日の中医協で決まった。価格決定は、新薬収載や四半期再算定と同じタイミングで議論し、決定した新薬価を官報告示。告示から3ヵ月後の1日付で適用...  鳴り物入りで始まった医薬品の費用対効果評価制度が、スピード感を欠いている。19年4月に制度化され、標準的期間(最大18ヵ月)を経て、20年中には価格調整に至っているはずだった。だが、21年になって2ヵ月が経過した現在も、評価に基づいて薬価を改めた品目はひとつもない。  最新の状況は、2月10日の中央社会保険医療協議会総会に示された(表)。先行するのは、グラクソ・スミスクラインの慢性閉塞性肺疾患(CОPD)治療薬「テリルジー」、ノバルティスファーマのCAR―T細胞療法「キムリア」の2品目になる。この2品目の総合的評価が3月中に判明する流れだ。  総合的評価以降の運用に関しては、同じ日の中医協で決まった。価格決定は、新薬収載や四半期再算定と同じタイミングで議論し、決定した新薬価を官報告示。告示から3ヵ月後の1日付で適用す

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