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正規の寄付が「賄賂」になる恐れも

三重大汚職、徹底捜査の背景と狙いは

元特捜部主任検事 前田恒彦

2021年3月1日号

どう決着するのか   小野薬品の「オノアクト」をめぐる第三者供賄で起訴された三重大学医学部附属病院の元教授が、診療報酬の不正請求でも再逮捕されている。取り調べでは黙秘しているという。  検察の動きを見ると、これまで立件が見送られてきた困難な事案に対して果敢に刑法を適用し、徹底的に不正を洗い出そうという強い意気込みが感じられる。  現に津地方検察庁は、20年10月に告発を受理すると、自ら三重大病院や小野薬品などを家宅捜索し、12月には元准教授をカルテの改ざんで逮捕、起訴した。  しかし、この動きは異例だ。当初から元教授の関与が疑われていたうえ、診療報酬の不正請求も伴うので、津地検のような小規模の検察庁にとっては荷が重すぎる話だからだ。  医薬業界は薬剤や医療機器の選定などで何かと大金が動... どう決着するのか   小野薬品の「オノアクト」をめぐる第三者供賄で起訴された三重大学医学部附属病院の元教授が、診療報酬の不正請求でも再逮捕されている。取り調べでは黙秘しているという。  検察の動きを見ると、これまで立件が見送られてきた困難な事案に対して果敢に刑法を適用し、徹底的に不正を洗い出そうという強い意気込みが感じられる。  現に津地方検察庁は、20年10月に告発を受理すると、自ら三重大病院や小野薬品などを家宅捜索し、12月には元准教授をカルテの改ざんで逮捕、起訴した。  しかし、この動きは異例だ。当初から元教授の関与が疑われていたうえ、診療報酬の不正請求も伴うので、津地検のような小規模の検察庁にとっては荷が重すぎる話だからだ。  医薬業界は薬剤や医療機器の選定などで何かと大金が動く

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