医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

上昌広の日本医療の診立て

最優先事項は変異株検査の強化

第6回 ウイルス学的特性に則った体制整備を

医療ガバナンス研究所理事長

2021年3月1日号

 新型コロナウイルスの第3波が収束しつつある。2月17日には待望のワクチン接種も始まり、社会の雰囲気も変わった。ただ、楽観は禁物だ。日本のワクチン確保状況では、年内に集団免疫を獲得するのは難しく、夏場に再流行する可能性が高いからだ。東京五輪は緊急事態宣言下で開催することになるかもしれない。ところが、このような見方をする専門家は少なく、メディアで報じられることもない。このような体たらくは、いまに始まった話ではない。  日本はコロナ対策の「劣等生」だ。人口あたりの感染者・死者数は東アジアでもっとも多く、昨年7〜9月期のGDP対前年同期比はマイナス5.9%で東アジア最悪、欧米先進国と比べても英国(マイナス9.6%)、スペイン(マイナス8.7%)に次いで悪い。PCR検査数は抑制され、欧米の10分の1以下しか感染者がいないのに、医療崩壊が顕在化している。さらに...  新型コロナウイルスの第3波が収束しつつある。2月17日には待望のワクチン接種も始まり、社会の雰囲気も変わった。ただ、楽観は禁物だ。日本のワクチン確保状況では、年内に集団免疫を獲得するのは難しく、夏場に再流行する可能性が高いからだ。東京五輪は緊急事態宣言下で開催することになるかもしれない。ところが、このような見方をする専門家は少なく、メディアで報じられることもない。このような体たらくは、いまに始まった話ではない。  日本はコロナ対策の「劣等生」だ。人口あたりの感染者・死者数は東アジアでもっとも多く、昨年7〜9月期のGDP対前年同期比はマイナス5.9%で東アジア最悪、欧米先進国と比べても英国(マイナス9.6%)、スペイン(マイナス8.7%)に次いで悪い。PCR検査数は抑制され、欧米の10分の1以下しか感染者がいないのに、医療崩壊が顕在化している。さらに、

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence