医薬経済オンライン

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担がれ過ぎた「JANP試験」

凋落した大阪府“産官学連携”の象徴

2021年3月15日号

「研究者の周りの人たちが、かなり前のめりになっていた」  根拠論文での不正行為が明らかとなり、中止された臨床研究「JANP試験」。データの捏造や改竄といった不正が行われた背景を、試験計画の審査に関わっていた藤原康弘氏(医薬品医療機器総合機構理事長)はこう分析した。 「功を焦るというか、これを早く何とかしたいという意図が、関西圏にはあったのではないか」  JANP試験は、関西圏の国家戦略特区制度を活用した先進医療の第1号として申請されたものだった。大阪府と国、ナショナルセンターと大学、そして製薬企業が関わる産官学連携の象徴として「大阪から世界へ」の期待を背負った一大プロジェクトだったのだ。 「術後の合併症予防で投与している薬剤が、がんの再発抑制にも効くのではないか」  JANP試験は、... 「研究者の周りの人たちが、かなり前のめりになっていた」  根拠論文での不正行為が明らかとなり、中止された臨床研究「JANP試験」。データの捏造や改竄といった不正が行われた背景を、試験計画の審査に関わっていた藤原康弘氏(医薬品医療機器総合機構理事長)はこう分析した。 「功を焦るというか、これを早く何とかしたいという意図が、関西圏にはあったのではないか」  JANP試験は、関西圏の国家戦略特区制度を活用した先進医療の第1号として申請されたものだった。大阪府と国、ナショナルセンターと大学、そして製薬企業が関わる産官学連携の象徴として「大阪から世界へ」の期待を背負った一大プロジェクトだったのだ。 「術後の合併症予防で投与している薬剤が、がんの再発抑制にも効くのではないか」  JANP試験は、そ

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