医薬経済オンライン

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薬のおカネを議論しよう

「製薬マネー」リテラシーのための若手教育

第37回

医療ガバナンス研究所医師  尾崎章彦

2021年3月15日号

 2ヵ月前、製薬マネー問題の解決には、医療界の風土の変革が重要と説いた。筆者はなかでも、医学生の教育が重要であると考えている。なぜなら、適切な教育を受け、同じ志を持つ仲間とともに指導的立場になった彼らが、医療界を変えていく可能性があるからだ。  これには自分が医学生だった頃の「恥ずかしい」経験も影響している。少なくとも、筆者が病院実習を受けた08年から09年頃は、母校の大学病院でも製薬企業による院内勉強会が頻繁に開かれていた。私はと言えば、勉強会で余った弁当をしばしば持って帰って、次の日の朝食にしていた。いま振り返れば恥ずかしいことだが、製薬企業やMRとの付き合い方について実習前にレクチャーを受ける機会もなく、特別自分だけモラルが低いという認識も持ち合わせていなかった。要するに無知だったのだ。  一方で、1980年代に米国でレ...  2ヵ月前、製薬マネー問題の解決には、医療界の風土の変革が重要と説いた。筆者はなかでも、医学生の教育が重要であると考えている。なぜなら、適切な教育を受け、同じ志を持つ仲間とともに指導的立場になった彼らが、医療界を変えていく可能性があるからだ。  これには自分が医学生だった頃の「恥ずかしい」経験も影響している。少なくとも、筆者が病院実習を受けた08年から09年頃は、母校の大学病院でも製薬企業による院内勉強会が頻繁に開かれていた。私はと言えば、勉強会で余った弁当をしばしば持って帰って、次の日の朝食にしていた。いま振り返れば恥ずかしいことだが、製薬企業やMRとの付き合い方について実習前にレクチャーを受ける機会もなく、特別自分だけモラルが低いという認識も持ち合わせていなかった。要するに無知だったのだ。  一方で、1980年代に米国でレジ

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