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京大総長が否定した教え子の「自主性」

「オプジーボ」特許訴訟 知財高裁が一転して一部認定

2021年4月1日号

昨年10月に京大総長に就任した湊氏(京大ホームページより) 「自由の学風」を掲げる京都大学。初代総長の木下廣次氏は、履修科目の選択肢を拡げるなど、学生の自主性を尊重した教育方針で知られる。20年10月に第27代総長に就任した湊長博氏は自らも京大で学び、その校風を肌身で感じてきたはずだ。しかし、法廷ではかつての教え子の「自主性」を否定し続けた。  3月17日、知的財産高等裁判所はがん免疫療法薬「オプジーボ」に関連する特許をめぐり、湊総長の教え子である元大学院生が起こした裁判で、原告の訴えを棄却した。元院生はオプジーボの特許権を持つ京大の本庶佑特別教授と小野薬品を提訴。争点となったのは、元院生が湊総長の研究室(湊研)に所属していたときの実験だった。  元院生は、実験は自主的な「発案」に基づいており、自身もオプジー... 昨年10月に京大総長に就任した湊氏(京大ホームページより) 「自由の学風」を掲げる京都大学。初代総長の木下廣次氏は、履修科目の選択肢を拡げるなど、学生の自主性を尊重した教育方針で知られる。20年10月に第27代総長に就任した湊長博氏は自らも京大で学び、その校風を肌身で感じてきたはずだ。しかし、法廷ではかつての教え子の「自主性」を否定し続けた。  3月17日、知的財産高等裁判所はがん免疫療法薬「オプジーボ」に関連する特許をめぐり、湊総長の教え子である元大学院生が起こした裁判で、原告の訴えを棄却した。元院生はオプジーボの特許権を持つ京大の本庶佑特別教授と小野薬品を提訴。争点となったのは、元院生が湊総長の研究室(湊研)に所属していたときの実験だった。  元院生は、実験は自主的な「発案」に基づいており、自身もオプジーボ関

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