医薬経済オンライン

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間違いだらけのHTA

ワクチンファクトシートと費用対効果

第70回

横浜市立大学医学群健康社会医学ユニット東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学 五十嵐中

2021年5月1日号

 4月20日の厚生科学審議会予防接種基本方針部会「ワクチン評価に関する小委員会」で、MSDの9価HPVワクチン「シルガード」定期接種化に関する論点整理が始まった。改めて言うまでもなく、承認されれば半自動的に保険適用(薬価収載)となる通常の医薬品と、ワクチンはシステムが異なる。  ワクチンは承認段階では公費負担なしの任意接種で、予防接種法によって定期接種とされたもののみが公費負担(一部または全部)となる。定期接種になるかどうかが、HTA(医療技術評価)でよく言われる給付の可否に相当する。  10年から定期接種化の可否を判断するときには費用対効果も考慮されている。自動的に給付が認められない分、「定期接種化すればその分費用がかかる。かけた費用に見合った効果があるか?」という概念が入りやすかったとも言える。  ワク...  4月20日の厚生科学審議会予防接種基本方針部会「ワクチン評価に関する小委員会」で、MSDの9価HPVワクチン「シルガード」定期接種化に関する論点整理が始まった。改めて言うまでもなく、承認されれば半自動的に保険適用(薬価収載)となる通常の医薬品と、ワクチンはシステムが異なる。  ワクチンは承認段階では公費負担なしの任意接種で、予防接種法によって定期接種とされたもののみが公費負担(一部または全部)となる。定期接種になるかどうかが、HTA(医療技術評価)でよく言われる給付の可否に相当する。  10年から定期接種化の可否を判断するときには費用対効果も考慮されている。自動的に給付が認められない分、「定期接種化すればその分費用がかかる。かけた費用に見合った効果があるか?」という概念が入りやすかったとも言える。  ワクチ

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