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国産ワクチン開発、遅延は「必然の帰結」

2021年5月1日号

 日本では新型コロナウイルスのワクチン接種が遅々として進まない。しかも製品は当面、米ファイザー頼みが続く。それにしても国産ワクチンはなぜ出てこないのか。  厚生労働省によると、国内のワクチンの市場規模は約1400億円で輸入品が5割を占めている。国内ワクチンメーカーは、資本力が脆弱な中小企業や財団法人だ。需要の安定した既存のワクチンを国の関与のもとで製造し、国内市場だけを対象とした「護送船団方式」で事業展開を行ってきた。これによってワクチン研究開発の停滞と国際競争力の低下を引き起こした。新型コロナ禍以前の問題だった。  そもそも日本の大手新薬メーカーは、自らがワクチン開発と事業を行うことには消極的というか関心が薄かった。加えてワクチンの主要市場である子どもの人口減少により、ワクチン事業の発展・成長は期待できなかった。それに...  日本では新型コロナウイルスのワクチン接種が遅々として進まない。しかも製品は当面、米ファイザー頼みが続く。それにしても国産ワクチンはなぜ出てこないのか。  厚生労働省によると、国内のワクチンの市場規模は約1400億円で輸入品が5割を占めている。国内ワクチンメーカーは、資本力が脆弱な中小企業や財団法人だ。需要の安定した既存のワクチンを国の関与のもとで製造し、国内市場だけを対象とした「護送船団方式」で事業展開を行ってきた。これによってワクチン研究開発の停滞と国際競争力の低下を引き起こした。新型コロナ禍以前の問題だった。  そもそも日本の大手新薬メーカーは、自らがワクチン開発と事業を行うことには消極的というか関心が薄かった。加えてワクチンの主要市場である子どもの人口減少により、ワクチン事業の発展・成長は期待できなかった。それに伴

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