平時医療体制の破綻に備える〜電光石火こそ最良の有事医療〜
大規模予防接種センターの懸念
第124回
琉球大学医学部非常勤講師 照井資規
2021年5月15日号
表1のように、東京都と大阪府に新型コロナウイルスのワクチンを大規模に接種する会場を設置し、全国各地の自衛隊から医官約70人、看護官約200人らを派遣して運営することが報道されている。
接種するワクチンは表2にある、米モデルナのもので、有効率が94.5%と、インフルエンザワクチンの有効率約30~60%(年齢により異なる)より予防効果が大幅に高い。これはインフルに比して新型コロナの種類が少ないこと、新技術で開発されたmRNAワクチンであることによる。
5月7日にWHO(世界保健機関)は中国シノファームが開発したワクチンの緊急使用を承認した。WHOによる中国製ワクチンの承認は初めてだ。表3のとおり、中国製ワクチンは、実績のある堅実な方法で開発されており、新技術のワクチンと比べると有効率は低い。mRNAワクチンの発症予防効...
表1のように、東京都と大阪府に新型コロナウイルスのワクチンを大規模に接種する会場を設置し、全国各地の自衛隊から医官約70人、看護官約200人らを派遣して運営することが報道されている。
接種するワクチンは表2にある、米モデルナのもので、有効率が94.5%と、インフルエンザワクチンの有効率約30~60%(年齢により異なる)より予防効果が大幅に高い。これはインフルに比して新型コロナの種類が少ないこと、新技術で開発されたmRNAワクチンであることによる。
5月7日にWHO(世界保健機関)は中国シノファームが開発したワクチンの緊急使用を承認した。WHOによる中国製ワクチンの承認は初めてだ。表3のとおり、中国製ワクチンは、実績のある堅実な方法で開発されており、新技術のワクチンと比べると有効率は低い。mRNAワクチンの発症予防効果91
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