医薬経済オンライン

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矛盾する市場で沈む医薬品卸

流通改善30年で焼け野原

2021年6月1日号

3社と元担当者は全面的に容疑を認める  公的な薬価制度に紐づいた「医療用医薬品の流通」が根本から問われているが、誰一人として明確な答えを持ち合わせていないのではないか。  地域医療機能推進機構(ジェイコー)の医薬品入札を舞台とする、医薬品卸4社による談合事件の裁判が東京地裁で開かれ、卸業界では、長期間にわたり独占禁止法上で禁じられている「受注調整」が商習慣として定着していた事実が明らかになった。そして、司法当局の検察庁は、法廷の場で悪事に手を染めてきた各社と元担当者の刑事責任を追及するとともに、卸業界に対し、鋭くこう言い放っている。 「得意先からは販売価格の値下げを求められ、仕入れ先からは高い販売価格を設定されるというような状況は、そもそも自由経済社会においては、当然想定され得るものと言うべきであって... 3社と元担当者は全面的に容疑を認める  公的な薬価制度に紐づいた「医療用医薬品の流通」が根本から問われているが、誰一人として明確な答えを持ち合わせていないのではないか。  地域医療機能推進機構(ジェイコー)の医薬品入札を舞台とする、医薬品卸4社による談合事件の裁判が東京地裁で開かれ、卸業界では、長期間にわたり独占禁止法上で禁じられている「受注調整」が商習慣として定着していた事実が明らかになった。そして、司法当局の検察庁は、法廷の場で悪事に手を染めてきた各社と元担当者の刑事責任を追及するとともに、卸業界に対し、鋭くこう言い放っている。 「得意先からは販売価格の値下げを求められ、仕入れ先からは高い販売価格を設定されるというような状況は、そもそも自由経済社会においては、当然想定され得るものと言うべきであって、本

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