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INTERVIEW

「オプジーボ」の発明者は誰なのかー京大の元院生が本庶氏と小野を提訴した裁判

インタビュー・慶應大法学部教授 君嶋祐子

2021年6月1日号

 京都大学の本庶佑特別教授のノーベル賞受賞につながった小野薬品の抗PD-1抗体「オプジーボ」。同剤の関連特許である抗PD-L1抗体の「発明者」に、実験に携わった大学院生は含まれないのか。そのような問いに対し、3月、知的財産高等裁判所が判決を示した。  訴訟を提起していたのは、京大の元院生で、自身が京大で関わった研究がオプジーボの関連特許の発明につながったと主張していた。しかし、知財高裁は1審の東京地裁の判決と同様、元院生の請求を棄却。判決を不服とした元院生が3月30日、最高裁判所に上告受理を申し立ている。  経緯だけ見れば、元院生がオプジーボの名声に眩んで騒ぎを起こしているように見る人もいるだろう。だが、知的財産法の専門家の應義塾大学法学部・大学院法学研究科の君嶋祐子教授は、元院生も抗PD―L1抗体によるがん治療剤に関わる特許の「発明...  京都大学の本庶佑特別教授のノーベル賞受賞につながった小野薬品の抗PD-1抗体「オプジーボ」。同剤の関連特許である抗PD-L1抗体の「発明者」に、実験に携わった大学院生は含まれないのか。そのような問いに対し、3月、知的財産高等裁判所が判決を示した。  訴訟を提起していたのは、京大の元院生で、自身が京大で関わった研究がオプジーボの関連特許の発明につながったと主張していた。しかし、知財高裁は1審の東京地裁の判決と同様、元院生の請求を棄却。判決を不服とした元院生が3月30日、最高裁判所に上告受理を申し立ている。  経緯だけ見れば、元院生がオプジーボの名声に眩んで騒ぎを起こしているように見る人もいるだろう。だが、知的財産法の専門家の應義塾大学法学部・大学院法学研究科の君嶋祐子教授は、元院生も抗PD―L1抗体によるがん治療剤に関わる特許の「発明者

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