上昌広の日本医療の診立て
コロナワクチン接種を 「薬害」にしないために
第9回 依然残る「日本人向け用量」の問題を議論すべき
医療ガバナンス研究所理事長
2021年6月1日号
一般人を対象としたファイザー製新型コロナウイルスワクチン「コミナティ」の集団接種が始まった。外来診療をしていると、多くの質問を受ける。多いのが、「打っても大丈夫でしょうか」というものだ。この問題こそ、政府、医療界、製薬業界が正確な情報を提供すべきだが、動きは緩慢だ。本項で論じたい。
コミナティの副反応は強い。私の周囲の医療従事者の多くが接種を終えたが、ほぼ全員が何らかの副反応を経験している。相馬中央病院の藤岡将医師は「2回目の接種が終わったあと2日間は倦怠感が強く、仕事の空き時間は医局で寝ていました」という。彼が勤務する病院には入院が必要となった職員もいるという。
では、日本でどの程度の副反応が報告されているだろう。厚生労働省によると、4月25日現在、271万8090件の接種が実施され、「副反応疑い」として4402件が報告さ...
一般人を対象としたファイザー製新型コロナウイルスワクチン「コミナティ」の集団接種が始まった。外来診療をしていると、多くの質問を受ける。多いのが、「打っても大丈夫でしょうか」というものだ。この問題こそ、政府、医療界、製薬業界が正確な情報を提供すべきだが、動きは緩慢だ。本項で論じたい。
コミナティの副反応は強い。私の周囲の医療従事者の多くが接種を終えたが、ほぼ全員が何らかの副反応を経験している。相馬中央病院の藤岡将医師は「2回目の接種が終わったあと2日間は倦怠感が強く、仕事の空き時間は医局で寝ていました」という。彼が勤務する病院には入院が必要となった職員もいるという。
では、日本でどの程度の副反応が報告されているだろう。厚生労働省によると、4月25日現在、271万8090件の接種が実施され、「副反応疑い」として4402件が報告されて
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