サステナブル経営の土台は社会との対話、ノボノルディスク（前編）

製薬企業の次世代経営戦略

SDGs（Sustainable Development Goals）とソーシャルコミュニケーションの体得　第12回

2021年6月15日号

【これまで】変革期にある製薬企業に、拡大成長と公益性を両立した事業創出が求められるなか、SDGsを後押しに、社会との対話であるソーシャルコミュニケーションが有効な武器になると伝えてきた。事例の第2回では、ソーシャルコミュニケーションを土台に社会課題解決となる長期的事業と、株主利益追求を両立させることに成功し、圧倒的な競合優位性を獲得してきたノボノルディスク（デンマーク）のサステナビリティ経営について、歴史的経緯とともに筆者の独自視点で解説する。　糖尿病治療薬を事業の中心に据えるノボノルディスクは、SDGsが出る以前からサステナビリティ経営を行っていることで有名だ。12年の世界経済フォーラム「世界で最も持続可能な100社」で1位となるなど、常に名を連ねている。再生可能エネルギーの取り組みで有名な同社だが、社会貢献と市場開拓を同時に行う... 【これまで】変革期にある製薬企業に、拡大成長と公益性を両立した事業創出が求められるなか、SDGsを後押しに、社会との対話であるソーシャルコミュニケーションが有効な武器になると伝えてきた。事例の第2回では、ソーシャルコミュニケーションを土台に社会課題解決となる長期的事業と、株主利益追求を両立させることに成功し、圧倒的な競合優位性を獲得してきたノボノルディスク（デンマーク）のサステナビリティ経営について、歴史的経緯とともに筆者の独自視点で解説する。　糖尿病治療薬を事業の中心に据えるノボノルディスクは、SDGsが出る以前からサステナビリティ経営を行っていることで有名だ。12年の世界経済フォーラム「世界で最も持続可能な100社」で1位となるなど、常に名を連ねている。再生可能エネルギーの取り組みで有名な同社だが、社会貢献と市場開拓を同時に行う経営

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