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薬のおカネを議論しよう

「利益相反フォーム改訂」と日本の金銭関係公開体制

第43回

医療ガバナンス研究所医師  尾崎章彦

2021年6月15日号

 医学雑誌編集者国際会議(ICMJE)が発行する「利益相反申告フォーム」が、21年7月1日をもって全面的に改訂された。ICMJEは、『ニューイングランド医学誌』や『ランセット』などの名だたる総合医学誌の編集部から構成される国際組織であり、その利益相反フォームは、ICMJEに所属しない医学雑誌においても広く用いられてきた。本稿では、今回の改訂を分析することで、日本の製薬企業が医療機関等への支払いに関し実施している公開体制のあり方について検討したい。  今回改訂の最大の変更点は、これまでのフォームが金銭的な利益「Interests」にフォーカスを置いていたのに対し、その他の活動「Activities」や関わり合い「Relationships」という、いわゆる非金銭的な利益相反も、申告の対象として含むことが明言されたことだ。具体的には、新しいフォームで申告が求められている13の項目の...  医学雑誌編集者国際会議(ICMJE)が発行する「利益相反申告フォーム」が、21年7月1日をもって全面的に改訂された。ICMJEは、『ニューイングランド医学誌』や『ランセット』などの名だたる総合医学誌の編集部から構成される国際組織であり、その利益相反フォームは、ICMJEに所属しない医学雑誌においても広く用いられてきた。本稿では、今回の改訂を分析することで、日本の製薬企業が医療機関等への支払いに関し実施している公開体制のあり方について検討したい。  今回改訂の最大の変更点は、これまでのフォームが金銭的な利益「Interests」にフォーカスを置いていたのに対し、その他の活動「Activities」や関わり合い「Relationships」という、いわゆる非金銭的な利益相反も、申告の対象として含むことが明言されたことだ。具体的には、新しいフォームで申告が求められている13の項目のうち

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