医薬経済オンライン

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上昌広の日本医療の診立て

工学と数学を蔑ろにしたコロナ対策のツケ

第10回 「お医者さん」の仕切りでは世界から置いていかれる

医療ガバナンス研究所理事長

2021年7月1日号

 新型コロナウイルス対策が迷走を続けている。なぜ、こんなことになるのだろうか。それは、科学的に合理的な対応をとっていないからだ。 後手後手の対策で五輪を迎える  例えば、東京五輪・パラリンピックでは選手・関係者の感染対策として「バブル方式」を採用する。選手と関係者を「バブル」で包み込むように、外部環境と遮断し、感染者との接触を断つ。行動規制は厳しい。選手と関係者は、母国を出国する2週間前から行動を制限され、PCR検査が義務付けられる。入国後は、行動は競技会場、練習場、選手村・ホテルに制限される。移動は専用車両だ。違反した場合は、制裁金や出場停止などの処分が科される。  これは机上の空論で、実効性は期待できない。コロナはエアロゾルを介して空気感染するからだ。空気感染に「バブル方式」は意味がない。政府に近い専...  新型コロナウイルス対策が迷走を続けている。なぜ、こんなことになるのだろうか。それは、科学的に合理的な対応をとっていないからだ。 後手後手の対策で五輪を迎える  例えば、東京五輪・パラリンピックでは選手・関係者の感染対策として「バブル方式」を採用する。選手と関係者を「バブル」で包み込むように、外部環境と遮断し、感染者との接触を断つ。行動規制は厳しい。選手と関係者は、母国を出国する2週間前から行動を制限され、PCR検査が義務付けられる。入国後は、行動は競技会場、練習場、選手村・ホテルに制限される。移動は専用車両だ。違反した場合は、制裁金や出場停止などの処分が科される。  これは机上の空論で、実効性は期待できない。コロナはエアロゾルを介して空気感染するからだ。空気感染に「バブル方式」は意味がない。政府に近い専門

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