医薬経済オンライン

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鳥集徹の口に苦い話〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜

国の医療行政の信頼を損なう 河野担当相の「不妊はデマ」発言

第137回

鳥集徹

2021年7月1日号

 仰天のニュースが飛び込んできた。6月20日のテレビ番組で、河野太郎ワクチン担当相が「ありとあらゆるワクチンが出ると『不妊になる』という話になるが、全部デマだ」と断言したというのだ。そのうえで、「科学的にそういうことはないという説明をきちんとやっていかなければならない」と強調したという。  確かに、「新型コロナワクチンを打ったら不妊になる」と断言し、それをツイッターなどで流布したなら「デマ」と断罪されて仕方ないだろう。だが、不妊にならないという証拠がどこにあるのか。たった1年足らずで実用化された、まったく新しい機序のワクチンだ。人間の体にどんな作用を及ぼすのか、100%わかってはいない。  これから妊娠するかもしれない女性たちに接種して、不妊になるかどうかを知るためには、5年、10年といった単位で、長期間追跡しなくては誰にも...  仰天のニュースが飛び込んできた。6月20日のテレビ番組で、河野太郎ワクチン担当相が「ありとあらゆるワクチンが出ると『不妊になる』という話になるが、全部デマだ」と断言したというのだ。そのうえで、「科学的にそういうことはないという説明をきちんとやっていかなければならない」と強調したという。  確かに、「新型コロナワクチンを打ったら不妊になる」と断言し、それをツイッターなどで流布したなら「デマ」と断罪されて仕方ないだろう。だが、不妊にならないという証拠がどこにあるのか。たった1年足らずで実用化された、まったく新しい機序のワクチンだ。人間の体にどんな作用を及ぼすのか、100%わかってはいない。  これから妊娠するかもしれない女性たちに接種して、不妊になるかどうかを知るためには、5年、10年といった単位で、長期間追跡しなくては誰にもわか

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