医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

薬のおカネを議論しよう

人種差別発言を発端にしたJAMA編集長の辞任劇

第44回

医療ガバナンス研究所医師  谷本哲也

2021年7月1日号

 7月1日、世界有数の影響力を持つ臨床医学専門誌である米国医師会誌(JAMA)の編集長が交代した。10年にわたりその任にあたったハワード・バークナー氏だったが、「医学界には人種差別は存在しない」という言説を看過していた責任を取り、不名誉なかたちで引責辞任することになった。  事の発端は、ソーシャル・メディア上での炎上騒ぎだ。副編集長だったエド・リビングストン氏(3月に辞任)による「医師のための構造的人種差別:それは何か?」と題するポッドキャストと、それをプロモーションするツイッターが原因だ。2月に配信されたこれらのコンテンツにバークナー氏は直接関係してはいなかったものの、米国社会に巻き起こった怒りと混乱を鎮静化させるために、編集長辞任は不可避となったようだ。  構造的人種差別(structural racism)とは、人種差別の原因を個人では...  7月1日、世界有数の影響力を持つ臨床医学専門誌である米国医師会誌(JAMA)の編集長が交代した。10年にわたりその任にあたったハワード・バークナー氏だったが、「医学界には人種差別は存在しない」という言説を看過していた責任を取り、不名誉なかたちで引責辞任することになった。  事の発端は、ソーシャル・メディア上での炎上騒ぎだ。副編集長だったエド・リビングストン氏(3月に辞任)による「医師のための構造的人種差別:それは何か?」と題するポッドキャストと、それをプロモーションするツイッターが原因だ。2月に配信されたこれらのコンテンツにバークナー氏は直接関係してはいなかったものの、米国社会に巻き起こった怒りと混乱を鎮静化させるために、編集長辞任は不可避となったようだ。  構造的人種差別(structural racism)とは、人種差別の原因を個人ではな

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence