財界論
財界とメディア①「産経残酷、時事地獄」
第10回
茨城大学名誉教授 古賀純一郎
2021年7月15日号
国政を担う政治家と政治部の記者が持ちつ持たれつの関係であることはよく知られている。象徴は、政治記者一筋のナベツネこと読売新聞グループ本社代表取締役の渡邉恒雄主筆だろう。安倍晋三前首相時代は同氏と頻繁に食事を重ね、同紙の政治報道は7年8ヵ月の“安倍政治”と長期政権を支えた。財界はどうか。メディアの持つ世論への強い影響力を利用できないかと考える財界人がいても不思議なことではない。今回はこれに焦点を当ててみた。
戦慄を覚える右旋回
「産経(新聞)残酷、時事(通信社)地獄」。こんな語呂合わせを耳にしたことがあるだろうか。マスコミ各社はつい最近まで待遇が良いことで知られていた。例外がこの2社で、過酷な労務管理や社内の“恐怖政治”も相まって半世紀以上前に飛び交っていた。
産経新聞本社(左は読売新聞本社)
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国政を担う政治家と政治部の記者が持ちつ持たれつの関係であることはよく知られている。象徴は、政治記者一筋のナベツネこと読売新聞グループ本社代表取締役の渡邉恒雄主筆だろう。安倍晋三前首相時代は同氏と頻繁に食事を重ね、同紙の政治報道は7年8ヵ月の“安倍政治”と長期政権を支えた。財界はどうか。メディアの持つ世論への強い影響力を利用できないかと考える財界人がいても不思議なことではない。今回はこれに焦点を当ててみた。
戦慄を覚える右旋回
「産経(新聞)残酷、時事(通信社)地獄」。こんな語呂合わせを耳にしたことがあるだろうか。マスコミ各社はつい最近まで待遇が良いことで知られていた。例外がこの2社で、過酷な労務管理や社内の“恐怖政治”も相まって半世紀以上前に飛び交っていた。
産経新聞本社(左は読売新聞本社)
産
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