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ひらけごま

医薬品の「安定供給」ドミノ倒しを防ぐには

課題・解決策ともに複雑化

メディカルライター・本島玲子

2021年8月1日号

 この2年余り後発品(GE)の供給問題が報じられる機会が増えた。20年度は5回にわたり厚生労働省の「医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議(安定確保策会議)」が開催され、21年3月に「安定確保医薬品リスト」506成分が公表された。GEの数量シェアは20年9月で78.3%に達しており、医薬品全体の安定供給においてGEの課題解決は必須である。  19年の「セファゾリン供給低下」問題は抗菌薬の現状を浮き彫りにした。同剤(先発名セファメジン)は藤沢薬品(現アステラス製薬)が創製し、50年前に(!)上市した第1世代のセフェム系薬剤だ。  セファゾリンは、アステラスの医療用医薬品を継承するLTLファーマや、GEメーカー5社が製造販売している。同剤を11年に発売した日医工は、原薬をイタリアの2社から調達、その出発物質テトラゾール酢酸は、唯一中国のメーカーが製造し...  この2年余り後発品(GE)の供給問題が報じられる機会が増えた。20年度は5回にわたり厚生労働省の「医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議(安定確保策会議)」が開催され、21年3月に「安定確保医薬品リスト」506成分が公表された。GEの数量シェアは20年9月で78.3%に達しており、医薬品全体の安定供給においてGEの課題解決は必須である。  19年の「セファゾリン供給低下」問題は抗菌薬の現状を浮き彫りにした。同剤(先発名セファメジン)は藤沢薬品(現アステラス製薬)が創製し、50年前に(!)上市した第1世代のセフェム系薬剤だ。  セファゾリンは、アステラスの医療用医薬品を継承するLTLファーマや、GEメーカー5社が製造販売している。同剤を11年に発売した日医工は、原薬をイタリアの2社から調達、その出発物質テトラゾール酢酸は、唯一中国のメーカーが製造して

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