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間違いだらけのHTA

アデュカヌマブとワクチン評価続報

第73回

横浜市立大学医学群健康社会医学ユニット東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学 五十嵐中

2021年8月1日号

 まずは、米バイオジェンとエーザイが共同開発した「アデュカヌマブ」の話題だ。迅速承認の直後に、FDA(米食品医薬品局)の決定をやや疑問視するリリースを出した米国の非営利団体「臨床的・経済的評価研究所」(ICER組織)が7月15日に公開ミーティングを実施した。  企業(バイオジェン)や患者団体、ICER組織側のレビューグループからのコメントを紹介したうえで、表に示す6つのテーマについて15人の委員が投票を行った。「現状示されているエビデンスは、既存治療にアデュカヌマブを上乗せすることの臨床的なメリットを証明するのに十分か」はYesが0票・Noが15票。アデュカヌマブが認知症患者の「仕事や家族生活など、生きていく上で大切な目的」に与えるインパクトを5段階で評価する質問では、「大きなマイナスの影響」2票、「小さなマイナスの影響」7票、「変わらない」6票で、プラ...  まずは、米バイオジェンとエーザイが共同開発した「アデュカヌマブ」の話題だ。迅速承認の直後に、FDA(米食品医薬品局)の決定をやや疑問視するリリースを出した米国の非営利団体「臨床的・経済的評価研究所」(ICER組織)が7月15日に公開ミーティングを実施した。  企業(バイオジェン)や患者団体、ICER組織側のレビューグループからのコメントを紹介したうえで、表に示す6つのテーマについて15人の委員が投票を行った。「現状示されているエビデンスは、既存治療にアデュカヌマブを上乗せすることの臨床的なメリットを証明するのに十分か」はYesが0票・Noが15票。アデュカヌマブが認知症患者の「仕事や家族生活など、生きていく上で大切な目的」に与えるインパクトを5段階で評価する質問では、「大きなマイナスの影響」2票、「小さなマイナスの影響」7票、「変わらない」6票で、プラスの

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