現場が望む社会保障制度
制約条件として介護人材の問題をどうするか
第75回
ニッセイ基礎研究所主任研究員 三原 岳
2021年8月1日号
21年4月から始まった介護報酬の新しい体系では、深刻化する人材不足に対応するため、人員・施設基準の見直しが一部で図られた。介護支援専門員(ケアマネジャー)が勤める居宅介護支援事業所がICT機器を導入した場合、1人のケアマネジャーが受け持てる案件の上限が40件から45件に引き上げられたほか、介護施設が見守り機器を導入した場合の人員基準も部分的に緩和された。いずれも少ない人数で介護現場を回そうとする意図が込められている。
ただ、慢性的な人材不足の解決策になるとは考えにくく、「介護人材」の問題は制度の制約条件となりつつある。有効な手立てが見当たらない状況だが、今回は介護人材の現状と論点などを考察する。
処遇改善などで対応
介護現場の人材不足は恒常化している。介護労働安定センターが毎年実施している「介護労...
21年4月から始まった介護報酬の新しい体系では、深刻化する人材不足に対応するため、人員・施設基準の見直しが一部で図られた。介護支援専門員(ケアマネジャー)が勤める居宅介護支援事業所がICT機器を導入した場合、1人のケアマネジャーが受け持てる案件の上限が40件から45件に引き上げられたほか、介護施設が見守り機器を導入した場合の人員基準も部分的に緩和された。いずれも少ない人数で介護現場を回そうとする意図が込められている。
ただ、慢性的な人材不足の解決策になるとは考えにくく、「介護人材」の問題は制度の制約条件となりつつある。有効な手立てが見当たらない状況だが、今回は介護人材の現状と論点などを考察する。
処遇改善などで対応
介護現場の人材不足は恒常化している。介護労働安定センターが毎年実施している「介護労働
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