林檎の南限、蜜柑の北限―石岡市に見る地域医療問題―
公的病院設立の挫折
第1回
フリーライター・早川幸子
2021年8月1日号
八郷から眺めた筑波山=写真:塚田悦子(@tsukubasunset)
茨城県石岡市の八郷地区は、細長い日本列島で、林檎栽培と蜜柑栽培が交差する珍しい地域だ。八郷は茨城のほぼ中央に位置する温暖地だが、三方を筑波山系の山々に囲まれている。冬になると、盆地特有の強い放射冷却や冷気湖が発生するため、関東でギリギリ林檎栽培ができる南限となっている。
一方、蜜柑栽培の条件は、年平均気温が15度以上、最寒月の最低気温が氷点下1度以上。林檎とは正反対の気象条件が求められるが、八郷では蜜柑栽培も行われている。これを可能しているのが、筑波山だ。筑波山では冬になると、標高200メートル付近に、麓より気温の高い斜面温暖帯が発生する。この斜面を利用して、古くからつくられてきたのが、福来(ふくれ)みかんと呼ばれる在来種で、蜜柑栽培の北限となっているのだ。
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八郷から眺めた筑波山=写真:塚田悦子(@tsukubasunset)
茨城県石岡市の八郷地区は、細長い日本列島で、林檎栽培と蜜柑栽培が交差する珍しい地域だ。八郷は茨城のほぼ中央に位置する温暖地だが、三方を筑波山系の山々に囲まれている。冬になると、盆地特有の強い放射冷却や冷気湖が発生するため、関東でギリギリ林檎栽培ができる南限となっている。
一方、蜜柑栽培の条件は、年平均気温が15度以上、最寒月の最低気温が氷点下1度以上。林檎とは正反対の気象条件が求められるが、八郷では蜜柑栽培も行われている。これを可能しているのが、筑波山だ。筑波山では冬になると、標高200メートル付近に、麓より気温の高い斜面温暖帯が発生する。この斜面を利用して、古くからつくられてきたのが、福来(ふくれ)みかんと呼ばれる在来種で、蜜柑栽培の北限となっているのだ。
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