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眺望 医薬街道

敷地内薬局「林立」、面分業さらに後退

近藤正觀

2021年8月1日号

 21年7月、中央社会保険医療協議会で22年度診療報酬改定に関する議論が始まった。例年であれば改定「率」が12月下旬の予算案前に決まる。7月14日の中医協では調剤報酬改定を議論の俎上に載せた。門前薬局によるかたちだけの医薬分業は点分業のままで、厚生労働省がめざした面分業にはほど遠い状況が続いている。かかりつけ薬局・薬剤師を持つメリットが患者には伝わらず1対1の線(点)分業で投薬情報の共有は進まない。  大病院の門前に軒を並べる「門前の景色」を変えるはずの方針が、今度は新たな「敷地内薬局」の林立によって、さらに面分業を難しいものにしてしまった。医療費は18年度で42.6兆円となり、分業に伴う調剤医療費は7.5兆円となっている。調剤医療費は医療費の17.6%を占める。敷地内薬局に進出しているのは大手調剤薬局チェーンだ。門前にすでに薬局を設置している調剤チ...  21年7月、中央社会保険医療協議会で22年度診療報酬改定に関する議論が始まった。例年であれば改定「率」が12月下旬の予算案前に決まる。7月14日の中医協では調剤報酬改定を議論の俎上に載せた。門前薬局によるかたちだけの医薬分業は点分業のままで、厚生労働省がめざした面分業にはほど遠い状況が続いている。かかりつけ薬局・薬剤師を持つメリットが患者には伝わらず1対1の線(点)分業で投薬情報の共有は進まない。  大病院の門前に軒を並べる「門前の景色」を変えるはずの方針が、今度は新たな「敷地内薬局」の林立によって、さらに面分業を難しいものにしてしまった。医療費は18年度で42.6兆円となり、分業に伴う調剤医療費は7.5兆円となっている。調剤医療費は医療費の17.6%を占める。敷地内薬局に進出しているのは大手調剤薬局チェーンだ。門前にすでに薬局を設置している調剤チェー

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