政権内の不協和音に翻弄される田村厚労相
「謝罪行脚」が目下最大の公務に
2021年8月15日号
仕えるタイミングが最悪だった(右が田村厚労相)
猛威を振るう新型コロナウイルスの前に、自民党厚生労働族の領袖の座をうかがう田村憲久厚労相の影が薄い。対策には各省多くの大臣が関わっているのに、他省からは「ワクチンに消極的な厚労省が原因」と失政の全責任を押しつけられ、すっかり精彩を欠いている。このまま菅義偉政権という泥船とともに沈むのか——。
3日、田村氏は全国知事会や医療関係団体などとの会合を渡り歩いていた。前日に打ち出した、感染急増地域では入院対象者を重症者や重症化リスクが大きい人に絞り、基本は自宅療養とする入院制限方針の釈明に追われたためだ。ただ、焦る官邸につつかれ生煮えで公表したため、この時点では入院対象外とする症状の基準さえ曖昧なまま。この点を突かれた田村氏は「フェーズが変わった。先手先手で動かないと。走...
仕えるタイミングが最悪だった(右が田村厚労相)
猛威を振るう新型コロナウイルスの前に、自民党厚生労働族の領袖の座をうかがう田村憲久厚労相の影が薄い。対策には各省多くの大臣が関わっているのに、他省からは「ワクチンに消極的な厚労省が原因」と失政の全責任を押しつけられ、すっかり精彩を欠いている。このまま菅義偉政権という泥船とともに沈むのか——。
3日、田村氏は全国知事会や医療関係団体などとの会合を渡り歩いていた。前日に打ち出した、感染急増地域では入院対象者を重症者や重症化リスクが大きい人に絞り、基本は自宅療養とする入院制限方針の釈明に追われたためだ。ただ、焦る官邸につつかれ生煮えで公表したため、この時点では入院対象外とする症状の基準さえ曖昧なまま。この点を突かれた田村氏は「フェーズが変わった。先手先手で動かないと。走り
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