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世界の医薬品業界

コロナへの対応がカギを握った21年上半期決算

第173回

研ファーマ・ブレーン 永江研太郎

2021年8月15日号

 製薬大手の21年上半期決算が出揃ったので、武田薬品の1〜6月期を含めて100億ドル以上の医薬品売上高ランキングをまとめた(表)。ファイザーや米メルクはエスタブリッシュ製品事業を分離し、前期もそれに合わせて発表しているので、前期の数字も変更した。昨年上半期は新型コロナウイルス感染症の影響もあって100億ドル以上の14社中4社が減収だったが、21年はドル安ユーロ高の影響もあり100億ドル超が16社に増え、減収は「アバスチン」など大型抗がん剤3製品でバイオシミラーの影響が続いているロシュだけだった。  そのロシュもスイスフラン高でドル換算値は前期より1%増加している。武田薬品は日本の「ネシーナ」など糖尿病治療薬の譲渡額1330億円を日本の売上げに計上して4〜6月に18.4%増と大きく伸びたことから、伸びが鈍化したグラクソ・スミスクラインを抜いて9位に...  製薬大手の21年上半期決算が出揃ったので、武田薬品の1〜6月期を含めて100億ドル以上の医薬品売上高ランキングをまとめた(表)。ファイザーや米メルクはエスタブリッシュ製品事業を分離し、前期もそれに合わせて発表しているので、前期の数字も変更した。昨年上半期は新型コロナウイルス感染症の影響もあって100億ドル以上の14社中4社が減収だったが、21年はドル安ユーロ高の影響もあり100億ドル超が16社に増え、減収は「アバスチン」など大型抗がん剤3製品でバイオシミラーの影響が続いているロシュだけだった。  そのロシュもスイスフラン高でドル換算値は前期より1%増加している。武田薬品は日本の「ネシーナ」など糖尿病治療薬の譲渡額1330億円を日本の売上げに計上して4〜6月に18.4%増と大きく伸びたことから、伸びが鈍化したグラクソ・スミスクラインを抜いて9位に上

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