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平時医療体制の破綻に備える〜電光石火こそ最良の有事医療〜

コロナ禍の次に来る危機⑤

第130回 科学と「人の要素」の問題

琉球大学医学部非常勤講師  照井資規

2021年8月15日号

 戦争であれ、感染症の拡大であれ、最も問題を深刻化させるのは「人の要素」だ。7月21日、米国疾病予防管理センター(CDC)は、新型コロナウイルスについて「PCR検査を推奨しない」とする新たなガイドラインを設け、12月31日以降、PCR検査の「緊急使用許可申請」を取り下げ、マルチプレックスアッセイを含む新たな検査法に移行すると発表した。  PCR検査法の発明者、キャリー・マリス博士(ノーベル賞受賞者)は、PCR検査法を病原体検査に用いる問題点を指摘している。昨年11月、CDCはPCR検査の基準値について「患者のウイルス量や感染力、隔離期間を判断するために使用すべきではない」との見解を発表。世界保健機関(WHO)が1月20日、「ほとんどのPCR検査は診断の補助である」とするガイドラインを示している。  コロナ禍で多くの人に影響を与えてきたPCR検査であるが、実...  戦争であれ、感染症の拡大であれ、最も問題を深刻化させるのは「人の要素」だ。7月21日、米国疾病予防管理センター(CDC)は、新型コロナウイルスについて「PCR検査を推奨しない」とする新たなガイドラインを設け、12月31日以降、PCR検査の「緊急使用許可申請」を取り下げ、マルチプレックスアッセイを含む新たな検査法に移行すると発表した。  PCR検査法の発明者、キャリー・マリス博士(ノーベル賞受賞者)は、PCR検査法を病原体検査に用いる問題点を指摘している。昨年11月、CDCはPCR検査の基準値について「患者のウイルス量や感染力、隔離期間を判断するために使用すべきではない」との見解を発表。世界保健機関(WHO)が1月20日、「ほとんどのPCR検査は診断の補助である」とするガイドラインを示している。  コロナ禍で多くの人に影響を与えてきたPCR検査であるが、実態に

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