医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

間違いだらけのHTA

英NICEの評価手法改訂案の内容とは

第74回

横浜市立大学医学群健康社会医学ユニット東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学 五十嵐中

2021年9月1日号

 第65回(20年11月1日号)でも紹介した英NICEの評価手法の改訂案について、より踏み込んだ内容が再度パブリックコメント向けに公開された。前回からの変更点も含めて紹介したい。 ・疾患の重篤度の考慮  8月1日号の「終末期特例の発展的解消」として紹介した部分である。繰り返しになるが、NICEは公表しているICER(増分費用効果比)の基準値、2万~3万ポンド/QALY(質調整生存年)を機械的に当てはめているわけではない。さまざまな因子を考慮して、場合によっては基準値を引き上げて判断に活用する。  基準値引き上げの代表格が終末期特例で、終末期の患者を延命できる薬剤について、基準値を5万ポンド/QALYまで引き上げる措置がとられてきた。対象となるのは、血液がんを含むがん治療薬がほとんどを占め、実質的には「がん治療薬の基準値引き上げ」ルー...  第65回(20年11月1日号)でも紹介した英NICEの評価手法の改訂案について、より踏み込んだ内容が再度パブリックコメント向けに公開された。前回からの変更点も含めて紹介したい。 ・疾患の重篤度の考慮  8月1日号の「終末期特例の発展的解消」として紹介した部分である。繰り返しになるが、NICEは公表しているICER(増分費用効果比)の基準値、2万~3万ポンド/QALY(質調整生存年)を機械的に当てはめているわけではない。さまざまな因子を考慮して、場合によっては基準値を引き上げて判断に活用する。  基準値引き上げの代表格が終末期特例で、終末期の患者を延命できる薬剤について、基準値を5万ポンド/QALYまで引き上げる措置がとられてきた。対象となるのは、血液がんを含むがん治療薬がほとんどを占め、実質的には「がん治療薬の基準値引き上げ」ルール

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence