保険薬局の未来に向けた戦略とマネジメント
訪問薬剤師ステーションに込めた願いと覚悟(中編)
日本経済大学大学院経営学研究科教授 赤瀬朋秀
2021年9月1日号
前回8月15日号では、介護や訪問マッサージ、訪問歯科診療サポートといった事業を手掛けるHASC事業団が運営する「訪問薬剤師ステーションHASC(ハスク)薬局」の事業構築の構想から実践へのプロセスについて紹介した。ある意味、夢物語のような理想論を打ち上げたので、これを読まれた保険薬局の経営者の目には奇異に映ったかもしれない。
「こんなモデルで採算とれるの?」
「在宅専門と経営は両立するの?」
「薬剤師の対物業務時間を就業時間の2割以下?」
挙句の果てには「無理!」という声も聞こえてきそうである。しかし、医薬分業は成長期、成熟期を経て、いまや衰退期に突入しようとしているのではないか。そんな時代だからこそ、閉塞感から脱却させるためのブレークスルー、すなわち新たな発想やビジネスモデルが必要なのである。
今回は、この...
前回8月15日号では、介護や訪問マッサージ、訪問歯科診療サポートといった事業を手掛けるHASC事業団が運営する「訪問薬剤師ステーションHASC(ハスク)薬局」の事業構築の構想から実践へのプロセスについて紹介した。ある意味、夢物語のような理想論を打ち上げたので、これを読まれた保険薬局の経営者の目には奇異に映ったかもしれない。
「こんなモデルで採算とれるの?」
「在宅専門と経営は両立するの?」
「薬剤師の対物業務時間を就業時間の2割以下?」
挙句の果てには「無理!」という声も聞こえてきそうである。しかし、医薬分業は成長期、成熟期を経て、いまや衰退期に突入しようとしているのではないか。そんな時代だからこそ、閉塞感から脱却させるためのブレークスルー、すなわち新たな発想やビジネスモデルが必要なのである。
今回は、この夢
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