医薬経済オンライン

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薬のおカネを議論しよう

コロナ禍で製薬企業が果たすべき倫理哲学的責務とは?

第48回

医療ガバナンス研究所医師  谷本哲也

2021年9月1日号

 新型コロナウイルス禍は変異株の流行拡大で、いまだ収束の気配が見えない。製薬企業による医薬品・ワクチン開発動向の詳細が、世界中のマスメディアで連日これほど取り上げられる状況は前代未聞だろう。グローバルな健康危機に対し、製薬企業が営利活動の枠を超え公共の役割を果たすことも期待されている。公的枠組みとして、COVAXと呼ばれるコロナワクチンの確保と公平な配分を調整する国際組織も昨年4月に発足している。 そのようななか、英医学誌『ランセット』に、新型コロナワクチン製造・供給に焦点を当てた、製薬企業が果たすべき責務に関する論考が発表された(What are the obligations of pharmaceutical com-panies in a global health emergency?: 8月5日オンライン掲載)。著者はペンシルバニア大学の医療倫理・健康政策学科や哲学科の研究者らからなる国際共同チームだ。製薬企業の経営...  新型コロナウイルス禍は変異株の流行拡大で、いまだ収束の気配が見えない。製薬企業による医薬品・ワクチン開発動向の詳細が、世界中のマスメディアで連日これほど取り上げられる状況は前代未聞だろう。グローバルな健康危機に対し、製薬企業が営利活動の枠を超え公共の役割を果たすことも期待されている。公的枠組みとして、COVAXと呼ばれるコロナワクチンの確保と公平な配分を調整する国際組織も昨年4月に発足している。 そのようななか、英医学誌『ランセット』に、新型コロナワクチン製造・供給に焦点を当てた、製薬企業が果たすべき責務に関する論考が発表された(What are the obligations of pharmaceutical com-panies in a global health emergency?: 8月5日オンライン掲載)。著者はペンシルバニア大学の医療倫理・健康政策学科や哲学科の研究者らからなる国際共同チームだ。製薬企業の経営者

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