技術革新と製薬企業の明日
「光と影」ある中和抗体の最前線
第131回 mRNAワクチン供給に学べていない日本
宮田総研代表取締役 宮田満
2021年9月15日号
9月6日、英グラクソ・スミスクラインは、新型コロナウイルスに対する中和抗体「ソトロビマブ」(VIR-7831)の国内申請を行った。順調にいけば特例承認で、10月にも認可、医療現場で使用できることになる。中外製薬がスイス・ロシュから技術導入し、7月から販売している中和抗体カクテル製剤「ロナプリーブ」に続く、新型コロナウイルス感染症に対する2番目の抗体医薬の誕生である。
「これはよく効く」と新型コロナ治療の最前線の医師が声を揃えるのがロナプリーブ。人工呼吸器適用前の軽症から中等症1で、なおかつ発症から7日までの患者を対象としているが、治験では重症化を70.4%以上抑えた。症状が消えるまでの期間はプラセボに比べ4日短縮した。
新型コロナに感染した米国のドナルド・トランプ前大統領を救ったのもロナプリーブだった。ロシュが提携した米リジェネロン...
9月6日、英グラクソ・スミスクラインは、新型コロナウイルスに対する中和抗体「ソトロビマブ」(VIR-7831)の国内申請を行った。順調にいけば特例承認で、10月にも認可、医療現場で使用できることになる。中外製薬がスイス・ロシュから技術導入し、7月から販売している中和抗体カクテル製剤「ロナプリーブ」に続く、新型コロナウイルス感染症に対する2番目の抗体医薬の誕生である。
「これはよく効く」と新型コロナ治療の最前線の医師が声を揃えるのがロナプリーブ。人工呼吸器適用前の軽症から中等症1で、なおかつ発症から7日までの患者を対象としているが、治験では重症化を70.4%以上抑えた。症状が消えるまでの期間はプラセボに比べ4日短縮した。
新型コロナに感染した米国のドナルド・トランプ前大統領を救ったのもロナプリーブだった。ロシュが提携した米リジェネロンが
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