世界の医薬品業界
拡大する抗炎症性免疫疾患薬とJAK阻害剤
第174回
研ファーマ・ブレーン 永江研太郎
2021年9月15日号
毎年、公表された製品売上げを基に薬効別の市場をまとめている。日本のメーカーも強かった降圧剤のARBやPPI、スタチンなどの低分子薬はパテント切れで20年の世界市場が60億ドルを割る一方、近年大きな伸びが続いているのは抗がん剤とリウマチや乾癬などの抗炎症性免疫疾患薬である。
アトピーや喘息で大きな伸び
抗がん剤はロシュの「アバスチン」や「リツキサン」など大型品のバイオシミラーが登場して伸びは1ケタの8%となったが、125億ドル増加して1661億ドルに拡大しており、増加額ではトップ。2位の薬効である「ヒュミラ」などの抗炎症性免疫疾患薬は20年に過去最大の増加額となり、85億ドル増の757億ドルとなった(図1)。これは増加額でも抗がん剤に続く2位で、ほかに30億ドル以上増加した薬効はない。そのため世界的大手の開発パイプラインには抗がん剤や免疫疾患薬...
毎年、公表された製品売上げを基に薬効別の市場をまとめている。日本のメーカーも強かった降圧剤のARBやPPI、スタチンなどの低分子薬はパテント切れで20年の世界市場が60億ドルを割る一方、近年大きな伸びが続いているのは抗がん剤とリウマチや乾癬などの抗炎症性免疫疾患薬である。
アトピーや喘息で大きな伸び
抗がん剤はロシュの「アバスチン」や「リツキサン」など大型品のバイオシミラーが登場して伸びは1ケタの8%となったが、125億ドル増加して1661億ドルに拡大しており、増加額ではトップ。2位の薬効である「ヒュミラ」などの抗炎症性免疫疾患薬は20年に過去最大の増加額となり、85億ドル増の757億ドルとなった(図1)。これは増加額でも抗がん剤に続く2位で、ほかに30億ドル以上増加した薬効はない。そのため世界的大手の開発パイプラインには抗がん剤や免疫疾患薬が
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