医薬経済オンライン

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変革期迎えた中国医薬品業界

再編が進まない医薬品卸

第53回 上位は日本企業の規模を凌駕

シード・プランニング 沈友敏

2021年9月15日号

 日本では、90年代から医薬品卸業界のM&Aが活発に行われていた。300社以上あった地方卸の統廃合を経て、上位4社が80%のシェアを占めるまでに再編が進んだ。現在もその状況は続いている。  今回は、中国の医薬品卸の現状を紹介したい。中国商務部(日本の経済産業省に相当)の「医薬品流通業界活動統計分析報告」(報告書)によると、20年の医薬品流通業界(小売業含む)の売上高は前年比2.4%増の2兆4149億元(約41兆533億円、1元=17円で換算)だった。伸び率は2.4%で6.2ポイント低下した。  図1に示したように、医薬品流通業界の売上は年々増加している。売上高は10年の12兆円から20年の41兆1000億円まで上昇し、10年間で約3.4倍に増えた。しかし、伸び率は減少傾向にある。特に20年は新型コロナウイルス感染症の影響で、医薬品流通業界全体で大幅な落ち込みとなった。...  日本では、90年代から医薬品卸業界のM&Aが活発に行われていた。300社以上あった地方卸の統廃合を経て、上位4社が80%のシェアを占めるまでに再編が進んだ。現在もその状況は続いている。  今回は、中国の医薬品卸の現状を紹介したい。中国商務部(日本の経済産業省に相当)の「医薬品流通業界活動統計分析報告」(報告書)によると、20年の医薬品流通業界(小売業含む)の売上高は前年比2.4%増の2兆4149億元(約41兆533億円、1元=17円で換算)だった。伸び率は2.4%で6.2ポイント低下した。  図1に示したように、医薬品流通業界の売上は年々増加している。売上高は10年の12兆円から20年の41兆1000億円まで上昇し、10年間で約3.4倍に増えた。しかし、伸び率は減少傾向にある。特に20年は新型コロナウイルス感染症の影響で、医薬品流通業界全体で大幅な落ち込みとなった。伸び

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