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Dear Tomorrow 新しいヘルスケアマーケティング

アルツハイマー病患者が暮らすフランスの村

第97回 治療を離れた人間的なケアのアウトカムは

ジョージメイスン大学大学院(バージニア州)パブリックヘルス専攻  堀玲子

2021年9月15日号

 今回は、アルツハイマー病患者が暮らす、フランスのある村を紹介したい。アルツハイマー病患者はいまや世界中のどの地域でも見られ、そのケアのあり方はどの国でも課題となっている。高齢者が多い東南アジアの国々やカナダやスイス、ドイツといった先進国はもちろん、アフリカ諸国でもアルツハイマー病は今日的な疾病のひとつとして認知されているのだ。  フランス南西部のダクスという街の近くにある村は、通常のコミュニティではなくアルツハイマー病を患っている住人が多くいる村である。7ヘクタールの敷地を持つこの村は4つの地区に分かれており、スーパーマーケットや美容院、レストランも揃っている。  住人(患者)は食料品店での買い物や図書館、音楽のリサイタルなど一般の人と同じように楽しんでいる。開放感あふれる構造で、外の世界と同じように住民は着飾って...  今回は、アルツハイマー病患者が暮らす、フランスのある村を紹介したい。アルツハイマー病患者はいまや世界中のどの地域でも見られ、そのケアのあり方はどの国でも課題となっている。高齢者が多い東南アジアの国々やカナダやスイス、ドイツといった先進国はもちろん、アフリカ諸国でもアルツハイマー病は今日的な疾病のひとつとして認知されているのだ。  フランス南西部のダクスという街の近くにある村は、通常のコミュニティではなくアルツハイマー病を患っている住人が多くいる村である。7ヘクタールの敷地を持つこの村は4つの地区に分かれており、スーパーマーケットや美容院、レストランも揃っている。  住人(患者)は食料品店での買い物や図書館、音楽のリサイタルなど一般の人と同じように楽しんでいる。開放感あふれる構造で、外の世界と同じように住民は着飾って生活

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