医薬経済オンライン

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鳥集徹の口に苦い話〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜

非科学的・非人道的な 「接種証明」には断固反対する

第142回

鳥集徹

2021年9月15日号

 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会が9月3日、新型コロナワクチンが行きわたった後、「接種証明」や「陰性証明」を活用して、医療機関・高齢者施設での面会や県境を跨ぐ旅行、大規模イベントなどの制限を緩める仕組みの検討を求めたそうだ。つまり、国民全員がワクチンを打つか、日常的に検査するようになれば、制限を解除してやるというわけだ。  何と愚かな政策だろう。あまりに非科学的で、非人道的ではないか。  まず、ワクチンだ。CDC(米国疾病予防管理センター)の研究によると、デルタ株に感染した人は、接種者も非接種者も、ほぼ同量のウイルスを排出しているという。つまり、ワクチンでは感染拡大は防げないということだ。  現実に、イスラエル、英国、米国、ドイツなどの接種先行国は、軒並みデルタ株の感染拡大に見舞われた。...  政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会が9月3日、新型コロナワクチンが行きわたった後、「接種証明」や「陰性証明」を活用して、医療機関・高齢者施設での面会や県境を跨ぐ旅行、大規模イベントなどの制限を緩める仕組みの検討を求めたそうだ。つまり、国民全員がワクチンを打つか、日常的に検査するようになれば、制限を解除してやるというわけだ。  何と愚かな政策だろう。あまりに非科学的で、非人道的ではないか。  まず、ワクチンだ。CDC(米国疾病予防管理センター)の研究によると、デルタ株に感染した人は、接種者も非接種者も、ほぼ同量のウイルスを排出しているという。つまり、ワクチンでは感染拡大は防げないということだ。  現実に、イスラエル、英国、米国、ドイツなどの接種先行国は、軒並みデルタ株の感染拡大に見舞われた。日

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