読書子
『ジェネリック医薬品の不都合な真実』
2021年9月15日号
副題は「世界的ムーブメントが引き起こした功罪」。不都合な真実というタイトルで読者を誘引するが、中身は薄いという書籍が多いなか、本書の読後感はまさしく不都合な真実そのものだった。著者は調査ジャーナリストのキャサリン・イーバン氏。ラジオ番組で司会を務める知人が、リスナーから「ジェネリックが効かない」「副作用がひどい」との投稿があると相談を受けたのが08年。その後、どうして患者は健康被害に遭わなければならないのか、ジェネリックは先発品と同じではないのか、その疑問を10年の長期にわたって丹念に追った。 米国のジェネリックの品質問題はあまりにも根深く、製薬企業による隠蔽、それを見抜けなかった米国食品医薬品局(FDA)の査察体制の脆弱さを白日の元に晒したのが本書である。医薬品は患者を救い、安いジェネリックはより多くの患者に福音をもたらすが、それがどのよう...
副題は「世界的ムーブメントが引き起こした功罪」。不都合な真実というタイトルで読者を誘引するが、中身は薄いという書籍が多いなか、本書の読後感はまさしく不都合な真実そのものだった。著者は調査ジャーナリストのキャサリン・イーバン氏。ラジオ番組で司会を務める知人が、リスナーから「ジェネリックが効かない」「副作用がひどい」との投稿があると相談を受けたのが08年。その後、どうして患者は健康被害に遭わなければならないのか、ジェネリックは先発品と同じではないのか、その疑問を10年の長期にわたって丹念に追った。 米国のジェネリックの品質問題はあまりにも根深く、製薬企業による隠蔽、それを見抜けなかった米国食品医薬品局(FDA)の査察体制の脆弱さを白日の元に晒したのが本書である。医薬品は患者を救い、安いジェネリックはより多くの患者に福音をもたらすが、それがどのように
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