医薬経済オンライン

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林檎の南限、蜜柑の北限―石岡市に見る地域医療問題―

病院再編と地域医療構想

第2回

フリーライター・早川幸子

2021年10月1日号

石岡市役所  市内にある2つの民間病院を再編統合し、公立化する──。20年1月、茨城県の石岡市が打ち出した前代未聞の病院再編計画は、市議会の猛反発を受け、前市長の辞任にまで発展した。その後、公立病院設立を公約に掲げて当選した新市長のもとで、再び計画は動き出したものの、指定管理者として手を挙げていた地域医療振興協会が撤退を表明。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、医師の確保が難しくなったことが、表向きの辞退理由として伝えられている。  結果的に、石岡市は公立病院設立を断念せざるを得なくなった。現在は、再編問題の発端となった石岡市医師会病院を、地元の山王台病院が買収することで、市内の医療提供体制を守る方向へと転換している。だが、コロナ禍が起こらなければ、公立病院設立は実現していた可能性もある。  なぜ、石岡市... 石岡市役所  市内にある2つの民間病院を再編統合し、公立化する──。20年1月、茨城県の石岡市が打ち出した前代未聞の病院再編計画は、市議会の猛反発を受け、前市長の辞任にまで発展した。その後、公立病院設立を公約に掲げて当選した新市長のもとで、再び計画は動き出したものの、指定管理者として手を挙げていた地域医療振興協会が撤退を表明。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、医師の確保が難しくなったことが、表向きの辞退理由として伝えられている。  結果的に、石岡市は公立病院設立を断念せざるを得なくなった。現在は、再編問題の発端となった石岡市医師会病院を、地元の山王台病院が買収することで、市内の医療提供体制を守る方向へと転換している。だが、コロナ禍が起こらなければ、公立病院設立は実現していた可能性もある。  なぜ、石岡市は

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