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間違いだらけのHTA

「家族介助者にとっての価値」とは?

第75回

横浜市立大学医学群健康社会医学ユニット東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学 五十嵐中

2021年10月1日号

 国際医薬経済・アウトカム学会(ISPOR)の広報誌が、20年7月/8月号で高齢化を特集している。そのなかでパープル・スクワール・エコノミック社のネスリン=ヴァーガン(Nesrin Vurgun)氏らが、介助者の視点を医薬品開発や価値評価に加えることの重要性を議論している。 家族介助の負担額は?  冒頭で、米国の退職者団体・AARPの公共政策研究所が19年に発表したレポートが引用されている。レポートによれば、米国全体で17年の1年間に4100万人が家族介助に携わった。従事した時間は1人1週あたり16時間で、年間での総従事時間は1人あたり830時間、トータルで340億時間に達する。平均時給13.8ドルで換算すると、無報酬の介護の潜在的規模は4700億ドルに上る。  この4700億ドルという金額は、ヘルスケア領域全体への自己負担額の合計金額や、介護施設ケアへの支出総...  国際医薬経済・アウトカム学会(ISPOR)の広報誌が、20年7月/8月号で高齢化を特集している。そのなかでパープル・スクワール・エコノミック社のネスリン=ヴァーガン(Nesrin Vurgun)氏らが、介助者の視点を医薬品開発や価値評価に加えることの重要性を議論している。 家族介助の負担額は?  冒頭で、米国の退職者団体・AARPの公共政策研究所が19年に発表したレポートが引用されている。レポートによれば、米国全体で17年の1年間に4100万人が家族介助に携わった。従事した時間は1人1週あたり16時間で、年間での総従事時間は1人あたり830時間、トータルで340億時間に達する。平均時給13.8ドルで換算すると、無報酬の介護の潜在的規模は4700億ドルに上る。  この4700億ドルという金額は、ヘルスケア領域全体への自己負担額の合計金額や、介護施設ケアへの支出総額(

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