医薬経済オンライン

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看護学者から見た個別化医療とグローバリズム

世界アルツハイマーデーに寄せて

第50回 サロンではなく、よりよい環境を創出する会合

大阪大学大学院医学系研究科/公益財団法人浅香山病院  山川みやえ

2021年10月1日号

 9月は周りが騒がしい。物理的というより、SNSやバーチャルの領域である。なぜなら世界アルツハイマーデーがあるからだ。こういうイベント、シンボルマーク的な記念日の設定にはまったくもって冷ややかな気持ちしか抱かない。患者やその周りにいる人は、年がら年中アルツハイマー病やその他の認知症疾患に対して「何でこんな病気が存在するのか」「何で私がこんな病気にならないといけないんだろう」とそれこそ何万回も思っているからだ。それでも病気の理解を深めようとアルツハイマーデーのイベントに参加して疲れている当事者の人たちを見て、主催する人たちは、一体誰に何を伝えたいのだろうと疑問に感じる。  いつも思うが、この手の普及啓発活動は誰が誰に対して行っているのだろうか。不特定多数の国民、目をとめてくれた人などと、いろいろ想像はするけれど、何かを「お知らせ」す...  9月は周りが騒がしい。物理的というより、SNSやバーチャルの領域である。なぜなら世界アルツハイマーデーがあるからだ。こういうイベント、シンボルマーク的な記念日の設定にはまったくもって冷ややかな気持ちしか抱かない。患者やその周りにいる人は、年がら年中アルツハイマー病やその他の認知症疾患に対して「何でこんな病気が存在するのか」「何で私がこんな病気にならないといけないんだろう」とそれこそ何万回も思っているからだ。それでも病気の理解を深めようとアルツハイマーデーのイベントに参加して疲れている当事者の人たちを見て、主催する人たちは、一体誰に何を伝えたいのだろうと疑問に感じる。  いつも思うが、この手の普及啓発活動は誰が誰に対して行っているのだろうか。不特定多数の国民、目をとめてくれた人などと、いろいろ想像はするけれど、何かを「お知らせ」する

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